海外から帰国した麻疹感染者について報道がありました。
以下ニュースからの引用ですが、大阪市内在住の20代の女性で、2月24日にアラブ首長国連邦から関西国際空港に向かう飛行機で日本に到着し、3月7日の新幹線のぞみ24号6号車に乗車して品川へ到着。銀座でし、ホテルに宿泊後発熱を認めて医療機関を受診し診断されたとのことです。
上記の道中で接触が気になるような方がいらっしゃいましたら、ご予約時に「診察時に診てほしい内容」にご入力いただくか、もしくは受付時に受付に伝えるようにしてください。
世界各国と行き来が活発になってきており、海外からいらっしゃる外国の方も増えてきております。それに伴い、様々な感染症も流入してきていることが予想されます。
海外では日本よりもワクチン接種が進んでいる国もありますが、そうではない国もあります。日本の定期接種でワクチン接種をすすめられている疾患でも今後流行する可能性があると考えられます。
ワクチン接種をしていれば重症化することはないのですが、まだ定期接種が完了していないお子さんがいるご家庭は気を付けるようにしてください。
麻疹の感染経路はコロナやインフルエンザの飛沫感染と違い、空気感染のため、非常に感染力が強いウイルスです。
そのため一般的なマスクでは防ぐことができません。いつもと違う発熱(例えば発疹を伴う)の場合には外来でおっしゃってください。麻疹や風疹の診断は主に臨床的診断といって、診察時の問診で医師が診断を行います。PCR検査もありますが時間がかかりあまり現実的ではありません。
そのため、受診時に医師がどれだけ症状を把握できるかがカギになってきます。もし普段の風邪と違うような症状がある場合には、予約時もしくは受付時にお伝えいただくようお願いいたします。隔離室での待機を行い、医療職も専用のマスクをして診察いたします。
日本国内での感染症の広がりを防止するためにご協力いただけますと幸いです。
なお、麻疹は1度ワクチン接種をすれば10年以上その効果が続くと言われております。子供の頃、ワクチン接種をした方であれば基本的には問題ありませんが、気になる方は自費で抗体を調べることもできます。
結果は1週間程度で出ますので、ご希望の方はご相談ください。
新宿内科 院長 絹川 千尋
公益財団法人日本産業衛生学会 指導医
一般社団法人 社会医学系専門医協会 指導医
日本抗加齢医学会 評議員
産業保健法法務主任者
産業医科大学 産業生体科学研究所 産業保健経営学 非常勤講師