インフルエンザの報告件数が少し減ってきています。
しかし、依然として例年よりも報告件数は多い状況です。また、これから年末年始に向けて人の動きは活発となってきます。忘年会など飲食を共にする機会も増えてくることと思います。
飲食店では今は仕切りなども撤去しており、同席している人だけでなく近くに座った人が感染していた場合に移ってしまう可能性もあります。
インフルエンザの死亡者数は幼児と高齢者で優位に高いです。よって幼児と高齢者は2回のワクチン接種が推奨されています。
労働者世代などのある程度若い年齢層では死亡に至ることは稀ですが、人にうつしやすい病気なので、就業や学業などで同席した人に移してしまう可能性があります。
学業や仕事も生きる上では重要なものです。病気によって大切な試験や、重要な仕事に穴をあけてしまわないように、ワクチンを接種することをお勧めします。
なお、数年前にインフルエンザワクチンが不足して打ちたくても接種できないということがありました。
製造方法に問題があったようで、今後はこのようなことは起こりえないだろうというのが製薬会社の見解です。実際に、今年はインフルエンザの流行が早く、大きく流行しているのでワクチンの需要は高いですが、ワクチン自体は豊富に流通しています。
今から接種することで年末年始には抗体が付きますので、今のうちに接種することをお勧めします。
特に、帰省などで高齢者や幼児と会う予定のある方は自分のためでなく健康弱者のためにも接種をするようにしましょう。
新宿内科 院長 絹川 千尋
公益財団法人日本産業衛生学会 指導医
一般社団法人 社会医学系専門医協会 指導医
日本抗加齢医学会 評議員
産業保健法法務主任者
産業医科大学 産業生体科学研究所 産業保健経営学 非常勤講師